2022年9月の定例講演会/「習近平政権3期目と東アジア安全保障」/共同通信社外信部次長/芹田晋一 郎  氏

講 師 共同通信社外信部次長 芹 田 晋 一 郎  氏

演 題 習近平政権3期目と東アジア安全保障

日 時 2022年9月21日(水)午後1時30分~3時

会 場 パーティー会場メルヴェーユ (県民共済プラザビル6階「ヴァランセ」)


 神奈川政経懇話会は21日、9月定例講演会を横浜市中区の会議場メルヴェーユで開催した。「習近平政権3期目と東アジアの安全保障」と題し、共同通信社外信部次長の芹田晋一郎氏が中国による台湾侵攻の可能性について解説。「武力侵攻はありえないとみていたが、ロシアのウクライナ侵攻で変わった。トップに正しい情報が入らなければ、決してないとはいえない」と指摘した。
 芹田氏は、ロシアのプーチン大統領は「ウクライナは数日で奪取できる」などとする誤った情報を受けて侵攻を始めたと説明。10月16日からの中国共産党大会で異例の3期目に入るとみられている習国家主席は台湾統一に強い意欲を持っているとした上で、「『今やると大変なことになる』など、トップが聴きたくないマイナス情報を伝えられる状況とは言い切れない。正しい判断ができるか怪しくなっている」と述べた。
 米インド太平洋軍司令官による昨年3月の「(台湾有事は)6年以内に起きる可能性」との発言や台湾の防空識別圏への進入、大型揚陸艦の建造など、有事シナリオ3段階のうち第1段階に入っているとの見方があることも紹介した。
中国に対する日本の役割については、日米同盟や民間交流のほか「今後、民主主義の根幹である自由、人間尊重などが大切であることを伝えていくことが必要」と強調した。
 芹田氏は、中国指導部の尖閣諸島奪取計画を元海軍幹部の実名証言で明らかにし、2021年に「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞している。

 

せりた・しんいちろう 中国指導部の尖閣諸島奪取計画を海軍幹部の実名証言で明らかにした記事で2021年、国際報道を通じた国際理解に貢献した記者に贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した。
中国に7年、米ワシントンに3年と計10年以上にわたり、米中両国で特派員生活を送り、この15年間、米中対立や日本を含めた外交の最前線で取材。中国ではチベット、ウイグルの暴動や香港大規模デモを現場取材し、米側からもホワイトハウス当局者を取材するなど、現在の米中対立の根幹をなす各問題の発端から追い続けている。