2022年3月の定例講演会/ジャパンラグビーリーグワンが目指すもの~ラグビーと企業経営の共通点/一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン理事長/玉塚 元一 氏

講 師 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン理事長 玉塚 元一 氏

演 題  ジャパンラグビーリーグワンが目指すもの~ラグビーと企業経営の共通点

日 時 2022年3月14日(月)午後0時30分~1時30分


 神奈川政経懇話会は14日、3月定例講演会をユーチューブのライブ配信で実施した。1月に開幕したラグビー新リーグの玉塚元一理事長が「ジャパンラグビーリーグワンが目指すもの~ラグビーと企業経営の共通点」と題して講演。コロナ禍など経営を取り巻く環境が激しく変化する中、「経営者はラグビーのヘッドコーチ(監督)のように選手の主体性を生かせるようにすべき」と呼び掛けた。

 玉塚氏はラグビーの監督について、「野球やアメリカンフットボールと異なり試合直前まで指示するが、始まると選手の主体性に任せる」と説明。その上で「キャプテンを中心にそれぞれ選手が頭で考え、状況に応じてやるべきことを変えていく。これからの経営もそう」とした。
 また、2002年に「ユニクロ」のファーストリテイリング社長に就いた自身の経歴に触れ、「(現会長兼社長の)柳井正さんから売り上げを3倍にするためには、いろいろなものを変えなければならない『3倍のルール』を学んだ。あれもダメ、これもダメと言うと柳井さんは『今週中に変えてください』と即断し、3倍の壁を越えた」と回顧。その後さまざまな企業の再生を請け負い、現在はロッテホールディングス社長と兼任している理事長の立場で「日本のラグビーを世界最高のリーグにする」と意気込みを語った。

 講演会は共同通信きさらぎ会などと共催で、東京都内で撮影、配信した。

 

 たまつか・げんいち 1962年生まれ。東京都出身。85年慶應義塾大学卒業後、旭硝子(現AGC)入社。2002年にファーストリテイリング代表取締役社長兼COO。14年にローソン代表取締役社長、16年代表取締役会長CEO。17年デジタルハーツホールディングス代表取締役社長CEO、21年6月にロッテホールディングス代表取締役社長に就任、10月から現職を兼ねる。
 学生時代にラグビー日本大学選手権で準優勝を果たす。「ラグビーは試合が始まると選手が自分たちの判断でプレーを決める。変化が激しく予期せぬことが起こる今の社会で会社組織に求められるのも同じで、リーダーは、プレーヤーが自分で判断できる環境をつくることだ」との信念を持つ。
 素晴らしい精神性を持ったラグビーを日本中にもっと広げていきたい。日本のラグビーのさらなる発展のため、世界最高のリーグを目指す。