2017年9月の定例講演会「安倍政権の今後の展望~どうなる憲法改正、衆院解散」/ジャーナリスト、テレビ朝日コメンテーター・川村 晃司 氏

日 時  2017年9月28日(木) 午後1時30分~2時30分

場 所  崎陽軒本店5階「マンダリン」

講 師  ジャーナリスト、テレビ朝日コメンテーター  川村 晃司 氏

 


 

 ▽臨時国会の冒頭で解散するなら、なぜ8月に内閣を改造したのか。「仕事人内閣」といいながら法案を一つも審議していない。山尾志桜里衆院議員の民進党離党問題などの「敵失」があり、安倍首相には今なら勝てるという思惑があったのだろう。
 ▽民進が事実上解体し希望の党に合流するという構想を練ったプロデューサーは、自由党の小沢一郎代表だと思う。小沢代表が非自民の細川護煕政権を誕生させた1993年に、日本新党から衆院に初当選したのが小池百合子都知事(希望の党代表)であり、民進の前原誠司代表だ。
 ▽なぜ合流が必要なのか。まだ政党助成金が入らない希望は、「ヒト」「モノ」「カネ」で民進に頼らざるを得ない。重複候補1人の供託金は600万円、仮に200人を立候補させると12億円が必要だ。ポスターを張る人手や選挙カーなども足らない。
 ▽個人的な見解だが、小池都知事の衆院選出馬への期待感が日に日に高まっているように感じる。小池都知事自身は出馬を否定しているが、後継の1人として知事と国会議員の両方を経験している松沢成文前神奈川県知事(参院議員)の名前が挙がっている。

 

かわむら・ こうじ  1950年生まれ、青森市出身。早稲田大学卒業後、テレビ朝日入社。1984~89年カイロ支局長を務め、イラン・イラク戦争を取材。89年中国天安門事件を現地リポート。91年湾岸戦争勃発時にバグダッドで105日間の長期取材。以後、ニュースステーション報道デスク、ニューヨーク特派員を経て、99~2000年コロンビア大学客員研究員。現在はテレビ朝日コメンテーターとして活躍し、朝の情報番組「ワイド!スクランブル」の月曜・水曜日にレギュラー出演。BS朝日の国際報道番組「今、世界は」(日曜19時~)のコメンテーターも務める。早稲田大学非常勤講師、明治大学特別招聘教授、二松学舎大学客員教授。国際医療福祉大学大学院特任教授。
【著書】「戦場記者の10年」。以下共著「伝えきれなかった真実―映画が語る世界の裏側」「俺たちの原点」「『イラク戦争』検証と展望」「アラファト議長の素顔」