2024年11月の定例講演会/激動の秋から来年夏へ 政治の激動は続く/政治ジャーナリスト/鮫島 浩 氏

「激動の秋から来年夏へ 政治の激動は続く」

開催日 2024年11月20日(水)午後1時30分~3時00分
会 場 ロイヤルホールヨコハマ5階「リビエラ」
講 師 政治ジャーナリスト   鮫島 浩氏

 政治ジャーナリストの鮫島浩氏は20日、ロイヤルホールヨコハマ(横浜市中区)で講演(神奈川政経懇話会主催)し、衆院選の結果を踏まえ「さまざまな政党が国会での議論を通じてくっついたり、離れたりして政策を実現していく時代になるかどうか。この1年くらいが政治の大きな転換期になるだろう」と強調。来年夏の参院選に向け期待を語った。
 「激動の秋から来年夏へ 政治の激動は続く」と題して、自民党総裁選から今日までの政治状況を解説。「石破首相は、裏金議員をすべて除名できなかったのが敗因」と分析し、「年収の壁やガソリン税で国民民主党と協議し、ある程度実現しながら、新年度予算が成立する来春までは、石破内閣は持つだろう。しかし、参院選を控え決裂するなどし、夏までは続かないのではないか」と続けた。
 また、「衆院選で躍進したのは国民民主とれいわ新選組で、共通するのは、減税を訴え、ユーチューブを駆使した点。既存メディアに対する不信が支持を押し上げた」とし、兵庫県知事選での斎藤元彦知事の復活や東京都知事選での石丸伸二候補の躍進などにも触れた。
「(交流サイトを使った少数政党や新党が躍進する)この動きは、来年の参院選ではもっと加速する。もう二大政党の政権選択の時代、安定多数を取って強行採決する時代は終わったかもしれない」とし、「新しいメディア状況、国会状況に対応できる新しいスターが、与党あるいは野党に登場してくるかもしれない」と期待した。

 

さめじま・ひろし 1971年、神戸市生まれ。香川県立高

松高校から京都大学法学部へ進学し、佐藤幸治ゼミで憲法を学ぶ。94年に朝日新聞へ入社し、99年から政治部。菅直人、竹中平蔵、古賀誠、与謝野馨、町村信孝ら与野党政治家を幅広く担当し、39歳で政治部デスクに。「手抜き除染」報道で2013年度の新聞協会賞受賞。21年に退社し「SAMEJIMA TIMES」創刊。ウェブサイトで政治解説を無料公開し、ユーチューブでも発信。サンデー毎日やプレジデントオンラインに寄稿。ABEMAなど多数出演。近著に『朝日新聞政治部』(講談社22年)、『政治はケンカだ!』(同23年/泉房穂・前明石市長との共著)、『あきらめない政治』(那須里山舎24年)