2023年度事業報告
▽はじめに 神奈川政経懇話会が設立から57年目に当たる2023年度は、新型コロナウイルスが感染症法上の5類(季節性インフルエンザなど)に移行し、行動制限が解除され、感染対策に留意しながらも講演会、会員交流会などの主な行事をこなすことができました。特に本年度は情報交換や交流の強化を図るため、会員交流会を12月だけではなく、上半期(7月)にも実施。また、3年半ぶりに講演会(シンポジウム)に県民を招待した点が特筆 されます。これは、定款に「神奈川県の地域経済及び地域社会の発展に寄与」と目的をうたい、事業に「会員及び一般県民を対象とする講演会、研修会を開催する」となっているためで、公益事業を継続しています。
さて23年度は、神奈川新聞社との連携強化の下、事業の充実や会員の増強に努めましたが最終的には会員減となりました。事業の充実、会員増強の活動方針は2024年度も継続してまいります。23年度は、新型コロナウイルスの5類移行に伴い、会員の皆様が出席するリアル形式の講演会をほぼ毎月1回のペースで、計12回開くことができました。ユーチューブによる動画配信も計11回併用し、会場に来られなくとも視聴することができるように務めました。
今後も会員の皆さまにとって役に立つ事業展開と組織運営に注力してまいります。
▽定例講演会は12回開催 幅広い分野から講師を招き毎月開催している定例講演会は神奈川政経懇話会の事業の柱です。2023年度は、岡田伸浩・横浜岡田屋社長、原茂男・天吉店主、橋場友一・泉橋酒造社長(以上4月)、相原道子・横浜市大学長(6月)、黒岩祐治・神奈川県知事(7月)、宮原漢二・ウエインズトヨタ神奈川社長(3月)をはじめ、地元神奈川らしい講師をお招きし、12回の講演会を開催しました。23年は、横浜みなとみらい21地区に世界最大級の音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」がオープンし来街者の増加が予想されることもあり、運営するKアリーナマネジメントの田村剛社長(9月)にも講演いただきました。また、日韓関係が改善した年でもあり、金玉彩・韓国総領事(10月)に古代からの日韓交流の歴史をひもといていただきながら、今後の日韓交流についてお話ししていただきました。日銀総裁が10年ぶりに交代したことにともない、今後の金融政策などについて日銀OBでもある第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏(5月)に景気動向を含め解説していただき、株価の上昇、1㌦150円を超える円安について予想していただきました。女流落語家の蝶花楼桃花氏(1月)、藤沢在住の世界最高齢のプログラマーの若宮正子氏(2月)、三浦按針の菩提寺(横須賀)の住職・逸見道郎氏など多彩な講師に幅広い分野をテーマに開催できました。
また、公益事業として、広く県民に呼びかけて募集する講演会への一般参加は、新型コロナの5類移行に伴い、4月に3年半ぶりに復活。県内でも有名な老舗企業の横浜岡田屋、天吉、泉橋酒造の3人のトップに130年以上にわたってのれんをつないできた秘密を語っていただいたシンポジウムを開き、会員、県民招待合わせて150人が参加しました。
計12回の定例講演会には延べ18人の経済人や政治家、専門家に講師を務めていただきました。分野ごとに大別すると政治・行政1回、金融・経済3回、国際関係1回、歴史・文化3回、教育1回、スポーツ1回、デジタル関連1回で、共同通信の3部長に新年の政治、経済、外交を分析してもらうシンポジウム1回となっており、タイムリーで幅広いテーマの定例講演会が開催できたと考えております。
3月の定例講演会で通算1244回の開催となりました。
▽公益事業で老舗シンポジウム 公益目的支出計画は終了しましたが、前述の通り、県民の無料招待を3年半ぶりに実施しました。パネリストには、岡田伸浩・横浜岡田屋社長、原茂男・天吉店主、橋場友一・泉橋酒造社長といずれも創業130年を超える県内の有名老舗企業のトップで、特色ある事業内容で会社を継続、発展してきた秘訣を語っていただきました。
▽会報は21回発行 年間21回(第2、第4火曜日)発行している会員向け情報誌「政経かながわ」は、2024年3月26日号で通算2207号になりました。定例講演会の詳報や、神奈川新聞編集局幹部が順番で執筆している「視点点描」、県内の経済ニュースをまとめた「かながわTODAY」、景気動向を見る「神奈川景気データファイル」をはじめ、政治、経済、国際、社会、スポーツなどさまざまな分野の旬の話題をお届けしております。リアル形式の講演会ができなかったコロナ禍では増ページを続けていましたが、交流会や講演会を充実し、物価高騰対策もあり、総ページ数は368ページと従前の水準に戻しました。
会員企業の事業などを紹介する記事も掲載しておりますので、ぜひ、ご活用ください。
▽Kアリーナ横浜の内覧会に参加 海外視察や国内視察は、時間や費用の関係から、かつてのようには実施できませんでした。このため、県内に誕生した新規施設などの見学会を企画しています。2023年度は、横浜みなとみらい21地区に開業した世界最大級の音楽アリーナのKアリーナ横浜の見学会を計画しましたが、日程の都合で、内覧会に招待していただく形で実施しました。また、8月にeスポーツの専門学校の見学会を計画しましたが、受け入れ側の都合で急きょ、延期・中止となってしまったことをお詫び申し上げます。24年度も、川崎の殿町国際戦略拠点キングスカイフロントの研究機関をはじめ、一般ではなかなか入ることができない、話題の施設を見学できるよう交渉していきたいと考えております。
▽チャリティーゴルフ 神奈川新聞社と共催で2023年11月15日、横浜市の程ケ谷カントリー倶楽部で、4度目のチャリティーゴルフを開催しました。神奈川政経懇話会会員28人、神奈川新聞社取引関係16人の計44人が参加し、小雨が降る中、腕を競い合うとともに、社会福祉のために参加者の善意計10万5739円を、神奈川新聞厚生文化財団を通じて寄付していただきました。
▽健康経営認証の取得 従業員の健康づくりをすべく「健康経営」に取り組む事業所として横浜市の「横浜健康経営認証」(クラスA)の認証を明治安田生命様の支援で取得しました。認証期間は2024年4月1日~26年3月31日。健康経営の取り組みを一層図っていきたいと思います。
▽インボイス 2023年10月スタートのインボイス制度に対応すべく、適格請求書発行事業者の登録を行いました。
(了)