2020年度事業計画

2020(令和2)年度事業計画案

 ▽はじめに 1966(昭和41)年4月19日に神奈川新聞社の一部門として誕生した神奈川政経懇話会は、今年で設立54周年を迎えます。神奈川政経懇話会は全国の地方紙に設置されている政経懇話会では最も古い歴史を持ちます。2019年度から神奈川新聞社との連携強化を打ち出し、実施事業の充実や会員数の増強に力を入れております。会費で運営される神奈川政経懇話会にとって会員数の増強は組織運営の基盤強化につながり、さらに事業の充実は図る上で最重要事項となります。20年度も神奈川新聞社との連携をさらに強化し、会員にとって役に立つ事業展開、組織運営に注力していきます。

 さて、20年度は重要案件が目白押しの1年になりそうです。国内を見ますと、重要案件の筆頭は夏季大会としては56年ぶりに開催される東京オリンピック・パラリンピックでしょう。オリンピックは7月24日から8月9日まで、33競技339種目が42会場で実施され、神奈川ではセーリング、野球、ソフトボール、サッカー、自転車ロードレースが実施されます。パラリンピックは8月25日から9月6日まで、22競技539種目が21会場で実施されます。

 国内の政局に目を向けますと、最大の関心事は解散総選挙の時期ではないでしょうか。現時点では今秋の臨時国会か21年1月の通常国会冒頭が有力視されています。結果次第では21年9月に任期切れとなる安倍首相の早期退陣もあり得ます。ポスト安倍レースでは、岸田文雄自民党政調会長が本命視されるなかで、神奈川選出の菅義偉官房長官、河野太郎防衛大臣、小泉進次郎環境大臣の名が挙がっています。

 経済では消費税率引き上げの影響と五輪後の景気落ち込みが懸念されています。また最近の情勢として、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動や社会活動の停滞が起きており、新たな懸念材料が加わりました。

 外交では日韓関係が改善に向かうのかどうかを占う韓国の総選挙が4月に実施されます。さらに対話の糸口すら見いだせない日朝関係の進展はあるのか注目されます。領土問題が停滞気味の日ロ関係からも目が離せません。

 海外に目を転じますと、何をやるのか分からないトランプ米大統領の再選があるのかどうか世界が注目しています。大統領選は11月3日に実施されます。その結果にもよりますが、いつ再燃するか予測できない米中貿易摩擦も懸念材料です。また英国のEU離脱に伴うヨーロッパの混乱も現実味を帯びております。米朝関係の先行きは不透明さを増し、南北関係も前進するのか後退するのか予断を許しません。いずれも日本の政治や経済に直接影響するだけに無関心ではいられません。

 こういう不安定な時代だからこそ、神奈川政経懇話会では会員の期待に応えるべく、会報の発行や講演会の開催などを通じて的確な情報、タイムリーな情報をお届けしていきます。

 ▽会報の発行 3回の合併号を含め年21回発行している会報「政経かながわ」は、3月24日号で通算2111号になります。

 誌面は、神奈川新聞社編集局幹部が輪番で執筆する「視点点描」、定例講演会の詳報、県内の景気動向を見る「神奈川景気データファイル」のほか、共同通信社から記事を購入している政治、経済、文化各分野等の旬の情報、身近な話題の「くらし2020」、最新の技術や商品等を紹介する「企業最前線」などで構成されています。随時掲載となりますが、会員の事業活動、新商品、人事などジャンルを問わないさまざまな情報を紹介する「会員コーナー」を設けました。20年度も引き続き内容の充実に努めていきます。

 ▽定例講演会の開催 神奈川政経懇話会の事業の軸は、幅広い分野から講師を招いて毎月開催する定例講演会です。冒頭に記した通り20年度も政治、経済、社会、スポーツ、国際情勢などさまざまな分野で目が離せない重要案件が続きます。日本も世界も混沌(こんとん)としております。神奈川政経懇話会では「時代を読む」を合言葉に、第一線で活躍する講師を招き、国内外の情勢を的確かつタイムリーかつ機動的に提供していく計画です。

 こうした方針に加え20年度も引き続き、企業経営者らを中心に神奈川の人材に光を当て、会員企業にとって経営のヒントにつながるような講演会を開催していく計画です。「こういう人の講演を聞きたい」「こんなテーマで講演会を開催してほしい」という要望があれば事務局にお寄せください。

 2020年度第1回の定例講演会は4月22日、ホテルニューグランドを会場に、ファンケル創業者で現名誉相談役の池森賢二氏を講師に、「物事は単純に考えよう」(仮題)と題してお話しいただく予定です。5月18日にはロイヤルホールヨコハマで、「のれんを守る」をテーマに神奈川の老舗企業経営者によるシンポジウムを開催する予定です。このシンポジウムは公益事業として神奈川新聞読者を無料招待します。また、19年10月に初めて実施した実務的な知識を学ぶセミナー型講演会は、20年度も引き続き開催していきます。今や企業経営に欠かせないSDGs(持続可能な開発目標)についてセミナー型講演会が実施できないか検討していきます。

 さらに、実施時期は確定しておりませんが、夏から秋にかけて京浜臨海部で事業を展開している先端技術を視察する研修会を計画しております。視察終了後は参加者による交流会も予定しております。

 ▽公益事業の実施 一般社団法人には公益事業の実施が義務付けられております。神奈川政経懇話会では公益事業として原則年2回、定例講演会に読者を無料招待するという形で公益事業を実施しています。19年度は、6月に気象予報士・防災士の平井信行氏(出席者180人)、8月にスポーツ庁長官の鈴木大地氏(同200人)、11月に環境大臣の小泉進次郎氏(同330人)を講師に招き、公益事業として3回の講演会を実施しました。20年度も公益事業としての講演会を最低2回開催していきます。